会派市民力で名古屋へ視察に行きました。part1 一宮市民病院編

[   5月25.26日会派市民力4人で、名古屋方面に視察にいきました。

まず、25日に一宮市民病院にお伺いしました。目的は「病院の経営について」と「現地建替え」及び「病院統合」についての調査研究でした。

病院経営については一宮もそうですが、愛知県の公立病院は健全経営の病院が多く、例えば、一般繰入金では、近隣類似9病院平均で約8.9憶円にとどまっており、その理由について聞きました。(松戸は平成20年度 19.4億円)
理由としては、人件費率が低いことが一番でした。一宮では対医業人件費率53.7%です。(松戸は64.3%)給与そのものは松戸と大差がないので、これは売り上げの差、つまり病床利用率の差からくるものだと思いました。(病床利用率、一宮約89% 松戸80%)
やはり、当たり前のことですが、経営を良くするには患者さんを多くするか、患者数に見合った適正な病床数にして、効率的に運営することが、必要と感じました。

現地建替えについては、一宮では現地建替え工事(584床)をほぼ終了していました。
工事中の振動騒音などについてききましたが、とくに大きな問題は起きなかったとの事でした。
又、移転建替え論やドクター側から、現地建替えに反対する意見はなかったか、聞きましたが、とくにないとの返答で、不思議に思いましたが、当時の市長がドクターだった事を聞き、なるほど納得しました。

病院の統合についてですが、一宮市は平成17年の市町村合併により、人口38万人都市となりましたが、4つの市民病院を持つことになりました。
その財政負担の多さから、2病院を民営化したそうです。
その民営化する時の問題点、とくに民営化する病院の地元の方々に対する対応について、詳しく聞きました。
予想したとうり、当初、かなりの反対する声があったそうですが、このまま市が病院を持つことは不可能で、医師の離反も予想されることから、病院そのものが、なくなってしまうことなどを、市側が丁寧に説明し、理解を得たとのことでした。
結果として、市民病院として松戸のように急性期病院とその後方支援病院の各Ⅰ病院ずつを持つ市になりました。(松戸 上本郷は急性期 東松戸はリハビリなどの後方支援病院)

今回の視察で感じたことは、現地建替え工事など、御苦労はあったとはおもいますが、割とスムーズに行ったのは、医者でもある市長の決断力もそうですが、やはり、病院の経営状況が良いこと、これが一番ではと思いました。松戸市立病院も経営を改善し、巨額な建替え費用も、将来のおおきな負担増にならなければ、もう少しスムーズに決まっていた
のではと思いました。