12/7一般質問を行いました。&怒ってます。長期保有地4か所でなんと、評価損51億円!!

 12/7水曜日 市政についての一般質問を行いました。

 質問の内容は「松戸市土地開発公社の長期保有地問題(塩漬け土地)について」です。

 説明しますと、まず松戸市土地開発公社ですが、昭和48年に設立された松戸市の外郭団体です。
 主な業務内容は、公共用地の取得、管理、処分です。

問題点を説明します。
一般的に全国の土地開発公社は、自治体会計年度が単年度であるため、土地購入を計画しても、その購入費を予算化したその年で売買交渉が円滑に終わるとは限らないことや、自治体が予算化すると、その土地を横やりで購入し、土地価格を吊り上げるいわゆる地上げ行為が行われる可能性があるため、自治体が土地を買戻しすることを前提に債務保証をつけることにより、土地開発公社は土地を先行取得してきました。
 公社はバブル時(土地が値上がりする時代)のように、先行して取得することで土地を安価に購入することができる時代は大きな役割があったといえます。
 しかし、今は違います。以下に問題点を書きます。
公社が先行取得に要する費用は金融機関からの借り入れが大半で、金利が上昇すれば、債務(借金)は増えます。
 また、自治体は公社から土地を買い戻す際、つまり、事業化する際(土地利用の際)には金融機関から公社が借りている債務の利息、公社への手数料を上乗せして、買戻しをしなければなりません。したがって、大きな問題点は公社の土地保有期間が長期化すればするほど、買戻し価格(簿価)は高騰し、自治体は含み損を抱えた土地を高額な価格で購入しなければならないという点です。

 そして、買い戻す価格が高くなればなるほど事業化(土地利用)を進めにくくなり、そのため、さらに土地保有期間が長くなり、利息が発生、また価格が高騰するという、悪循環にはまることになります。

 さて、松戸市の場合はどうかといいますと、やはり、以下の様に公社の長期保有地が4か所あります。そして、評価損がなんと4か所で51.1億円と判明しました。
(内訳)①広さ②購入時期③購入価格④買戻し価格⑤路線価による時価⑥評価損(⑤-④)
中和倉先  ①584㎡ ②H2 ③2.8億円 ④3.9億円 ⑤0.6億円 ⑥-3.3億円
松戸春雨橋先①649㎡ ②H3 ③12.3億円 ④18.6億円⑤1.0億円 ⑥-17.6億円
矢切駅前地先①552㎡ ②H4 ③8.1億円 ④11.9億円 ⑤0.7億円 ⑥-11.2億円
松戸戸定地先①4849㎡ ②H6 ③18.3億円 ④25.8億円 ⑤6.8億円 ⑥-19億円
4か所合計 購入価格41.5億円+利息18.6億円+手数料0.1億円=簿価60.2億円
     時価9.1億円-簿価(買い取り価格)60.2億円=評価損-51.1億円

今回の質問では私なりのこの問題の解決方法の提案をさせていただきました。

 当たり前ですが解決方法は4か所の土地の利用がすぐに予算化され進むことですが、土地価格が高すぎるため、この約20年、進んでいません。そこで、「第3セクター改革等推進債(3セク債)」という地方債の活用を提案させていただきました。
 この3セク債は国が全国の土地開発公社の塩漬け土地問題の解決のため、創設した制度で、自治体はこの債権を使い、公社の金融機関からの債務を全て引き取り解消し、長期保有地を市有地にして土地利用を促進させる。そのことにより、問題解決を図るものです。その利子は、国からの特別交付税の算入式に含まれるようになる利点があります。
 そして、起債については土地開発公社の解散が必須の条件です。したがって、この3セク債を活用すれば、公社を解散しなければなりません。

 近年、全国の土地開発公社数は減少していますが、実はこの3セク債を活用し公社を解散させている自治体が多いからです。今年、3月に千葉市もこの3セク債を活用し、公社を解散させました。

 現在、松戸市土地開発公社の債務残高、借金の額は合計で、81.6億円(H23年度末)です。つまり、金利が1.7%位なので年約1.4億円、1日あたり38万円ほどの利息が発生しています。
 3セク債を活用し、この公社の全債務を解消し、公社を解散させることを市に提案しました。
 しかし、残念ながら提案を受け入れてはいただけませんでした。(一応、検討かな?)

 理由はこの3セク債は10年償還ですので、年8から9億円ほどの返済となり、その返済額は財政的に難しいとのことでした。また、公社の存続についても、その役割を認め、存続との答弁でした。

 食い下がって、公社解散時でも公共用地を先行取得できる方法も提案させていただいたのですが、よい感触の返事はもらえませんでした。

 はっきり言って、怒っています。今年度から利息(一部)のみを払うことになったのですが、それまでの約20年間一度も利息さえ払ってこなかった事実、その結果、評価損51億円、年利息1.4億円の発生、もったいなさすぎです!
しかも、市は3セク債の活用も検討したことがないと言っています。問題解決をする気があるのかと本気で思ってしまいます。
 市長が変わり、利息のみでも支払うことになったのはよいことですが、問題の解決にはならず問題の先送りでしかないと思います。
 将来に「ツケ」を廻さず、いまこそこの問題を解決をすべき、と訴えさせていただきました。
 また、市民の皆様にこの問題について意見をお聞きし、またこの問題について質問させていただくとも言いました。必ずやります。燃えています!

 市民の皆様に12月議会が終わりましたら、市政報告会、ビラなどを通じこの問題の詳細をお知らせしていきたいと思っています。

 問題の先送りは許せません!!