遅くなりましたが、会派市民力、九州視察のご報告!!

 ご報告が遅くなりましたが、実は市民力で8月8,9日で九州地方(大分、福岡)に視察に行ってまいりました。

 まず、8日ですが朝、羽田をとび立ち、大分へ、そこから陸路約1時間半かけて大分県豊後高田市へお伺いいたしました。

 目的は豊後高田市の「昭和の町」を視察、街づくり、商店会振興を調査研究することでした。
 http://www.showanomachi.com/index.php昭和の町HP
 豊後高田市大分県の北東部国東半島の西側に位置し、人口約2.4万人の街です。

 歴史についてですが、豊後高田市はその歴史は古く、西瀬戸地域の交流の重要地として大きな役割を果たしてきて、その中心市街地は大正5年に開通した宇佐参宮鉄道の終点として、国東半島のバス路線の起点として昭和30年代までは人々が集うにぎやかな場所でした。

 しかし、30年代後半から人口が減少し続け、鉄道は40年に廃線となり、加え車社会の進展によりバス利用者の減少などにより、中心市街地は急速に衰退し全盛時300店あった商店街も次々閉まり、商店街にあった金融機関なども全店舗撤退し、ついには「商店街を歩くのは人よりも犬、猫ばかり」と揶揄される状態となってしまったそうです。

 そこで、地元商業者が中心となって「既存商店街再生研究会議」を結成し、昭和30年40年代に建てられた古い建物が多いのを逆に利用し「昭和」をテーマにして商店街の再生に挑みました。
 具体的には4つのキーワード「昭和の①街並みづくり②歴史再生③商品再生④商人再生」を掲げ進められました。
 
 その結果として、昭和の町観光来客数は事業初年度平成13年は2.5万人ほどだったのが、23年度にはなんと、40.1万人の人々が訪れる街になりました。全長550メートルほどの商店街にですので、本当に驚きです!!

 視察は最初、市役所で1時間半ほどのお話を聞いてから、実際に夕方まで昭和の町を案内人の方とともに歩いてみました。

 街を見て、私の最初の感想は映画「三丁目の夕陽」と同じ世界だ!と感じました。

 街並みは本当に「昭和」でとても懐かしく、販売している商品も古く懐かしいものが多く(アイスキャンディー、30年代の三ツ矢サイダーなど)また、価格も昭和の値段(かつ丼350円、焼きそば280円など)で頑張っている食堂もあり、大変楽しく視察をさせていただきました。

 そして、実は、この昭和の町事業の財源の一つとしてエリアマネジメント広告が取り入れられています。
 このお話を聞くのも私のもう一つの視察目的でした。

 エリアマネジメント広告は6月議会の一般質問でもさせていただいたテーマですが、道路などの公有地に広告を付け、その収入を自分たちの街づくりの財源に、利用していくというものです。
 豊後高田市では街路灯にフラッグ広告を付けたとのことで、その広告もグリコのお菓子「ビスコ」を宣伝するもので、この商品もまた「昭和」を意識するものを採用し、街並みにマッチするものでした。

 約、4時間ほど滞在させていただきましたが、街づくりにはやはりコンセプトを決めて”熱く”やらないといけないということを痛感しました。
 熱くというのはもちろん気持ちもそうですが、やはり町の振興にかける想い、具体的には商工費に表れるのではと思います。
 2.4万人の豊後高田市の商工費4.4億円、48万人の松戸市約5億円、もちろん観光が主要産業か否かはあるかと思いますが、一人当たりに換算すれば大差があります。
 
 まずはこのあたりから考え直していかなければならないと感じ、今後、活動していきたいと思いました。
 尚、9日大分視察についてはまた報告させていただきます。