6月議会報告、一般質問レポート 土地開発公社解散編①長期保有地の状況について

 約1か月ほど続きました6月議会は、先週の木曜日に閉会となりました。
 今日は前回に引き続き、今回行った一般質問の内容をお伝えいたします。
 テーマは、今回で4回目の質問となる「長期保有地問題、土地開発公社の解散について」です。
 以前にこのブログでも書かさせていただきましたが、長期保有地問題とは、松戸市の外郭団体である土地開発公社が所有する土地4か所が事業化されず、その保有期間が長期化していてかつ、なんと、51億円もの評価損が出ているという問題です。
 その解決法である「三セク債の活用、土地開発公社の解散」をこれまで三回提案して市の考えを聞いてきましたが、いずれも検討中とのことでした。
 しかし、この三セク債はその活用が25年度までとなっており、そのため、手続その他を勘案するとこの6月が決断の最終期限との市の答弁を前回に聞いておりました。
 ですので、今回こそ、市の決断を聞いてみようと質問をいたしました。
長期保有地の状況
 ここで、簡単に長期保有地(塩漬け土地)の状況についてお伝えします。
 公社の保有する土地(大きく5か所)のうち、20年近く保有する土地(塩漬けの土地)が市内に4か所あります。
 この4か所は市が、土地買い戻しを条件に、公社に土地購入を依頼、公社は購入資金を全額、金融機関から借金をして、土地購入を進めました。
 しかし、20年もたった今でも、事業化(土地利用)がされずに、塩漬けの状態となっています。
 そして、現在では市の買い戻し価格(公社からの買い戻し価格)が4か所合計で60.1億円となっています。
 対して、現在の価値(路線価)は合計で約9.1億円しかなく、差し引き現在で、51億円の評価損となっています。
 なぜこれほどまでの評価損となってしまったのか?説明いたします。
 まず、市は事業化の際、公社から土地を、以下のルールで買戻しします。
市の買い戻し価格=公社の購入価格+保有期間中の利息+公社手数料
この式からわかるように、評価損51億円となってしまった理由として
①公社の土地先行取得時期が平成2から6年で、バブル時期に近いこともあり、現在に比べ土地購入価格が高かった。
松戸市は事業化(土地利用)を先送りしたため、保有期間が長期化して利息が膨らんだ。
松戸市平成23年度まで、長期保有地4か所にかかる利息(現在では約1億円弱)を一度も支払ってこなかった。そのため、利息が利息を呼び、計約18.6億円もの累積額となってしまった。
 以上3つの理由が挙げれれると思います。
結果として、買い戻し価格高騰から事業化先送りそして保有期間長期化、利息の発生また買い戻し価格高騰という悪循環にはまり、51億円もの評価損となってしまいました。
長期保有地4か所詳細は以下のとうりです。
①中和倉177坪    購入価格2.8億円(平成2年購入)+累積利息1億円=買い戻し価格3.8億円(坪215万円)、現在の評価額0.6億円(坪34万円)、評価損3.2億円
②松戸三丁目春雨橋197坪 購入価格12.3億円(平成3年購入)+累積利息6.3億円=買い戻し価格18.6億円(坪944万円)、現在の評価額1億円(坪50万円)、評価損17.6億円
矢切駅前地先167坪 購入価格8.1億円(平成4年購入)+累積利息3.8億円=買い戻し価格11.9億円(坪713万円)、現在の評価額0.7億円(坪42万円)、評価損11.2億円
④戸定地先1470坪 購入価格18.3億円(平成6年購入)+累積利息7.5億円=買い戻し価格25.8億円(坪175万円)、現在の評価額6.8億円(坪46万円)、評価損19億円

4か所合計で
購入価格41.5億円+累積利息18.6億円=市買い戻し価格60.1億円
現在の評価合計額9.1億円 合計評価損額、なんと!51億円

長くなりますので、次回、また、書きたいと思います。 次回へ続く