6月議会、一般質問報告、土地開発公社その2

 前回に引き続き、土地開発公社、長期保有地問題について報告させていただきます。
 前回、公社保有地4か所で評価損が51億円、役割を終えた公社は解散すべき!と書かさせていただきました。
 今回は、解散させる際の課題、また、その課題克服のための方法を書いていきたいと思います。
公社解散のための2つの課題 
公社を解散させる際には、大きく2つの課題克服を考える必要があると思います。
1つは、公社の役割、緊急に公共用地先行取得の必要性が出てきたとき、どうするのか?
2つめは、公社解散のための条件、公社の債務(借金)をどのように解消させるのか?
大きくこの2つの課題をクリアーしなければ、公社解散は出来ないと思われます。
原の考える課題克服の策
 そこで、23年12月議会でも提案させていただきましたが、1つ目の課題、公社解散後の公共用地先行取得についてですが、こちらは土地開発基金、公共用地先行取得債を活用で行えばよいと思います。
 土地開発基金は、公共用地の迅速な購入のための基金で、約20億円の現金があります。
 現金ですので、当たり前ですが、これで、土地購入すれば、借金にはなりません。
 又、公共用地先行取得債は、上物建設(事業化)までのつなぎ資金のために活用されるもので、基本は10年で返済しなければなりません。
 つまり、土地購入から10年以内に事業化をすることが前提となります。
 私の考えでは、公社解散後、緊急の土地購入が必要となった場合、まずは20億円までは基金の利用を考える。足りなければ、公共用地先行取得債の活用を考えるのが、よいのではと考えます。
 先行取得債はもちろん借金ですが、公社購入に比べ、必ず10年では返済しなければならないので、未来にそのツケが回る可能性はないと思いますし、土地購入から10年もたって土地利用(事業化)できないようなものであれば、最初から購入をしなければいいと思います。
 国も全国自治体公社の塩漬け土地の実態を鑑み、新たに購入した土地の保有期間が長期化しないよう、おそらく先行取得債を10年返済としているのではと思います。
 次に、2つめの課題、公社の債務解消(借金返済)についてです。
 公社債務は約90億円弱ありますが、こちらもかねてからの主張通り、第三セクター改革推進債(三セク債)の活用で、債務解消を図ればよいと考えます。
 三セク債活用のメリットは前回のブログでも書かさせていただきましたので、今回は書きませんが、千葉県内でも、千葉市茂原市市原市などがこの三セク債を活用し、公社の解散に踏み切っています。
 全国でも多くの自治体がこれを活用し、公社解散に踏み切っています。
 それは、平成11年1597あった公社が、24年度末には931となっていることからも明らかではと思います。
公社解散に対する市の答えは?
 さて、今回の私の提案、「公社の解散&三セク債活用」に対し、市の答弁はどうだったのかといいますと、実は今回もまた、先延ばしとなってしまいました。
 「公社の解散、三セク債の活用について、検討したい。三セク債活用の判断のタイムリミットは9月。」との答弁でした。

 私がこの問題を提起し、提案を行ったのが、23年12月です。それ以来、4回目の問いに対しまだ、検討したいというのは、どういうことなのかと思います。
 これまで、書いてきたように、現在、金利だけでも年1億3000万円ほどかかっています。(うち1億弱は支払い、紙敷分は未払い)
 市民の方々の税金が、これだけ無駄になっていると本当に市は自分こととして認識しているのかと思います。
 また、答弁では「公社のあり方(存続)についても検討する。」とありましたが、公社の解散縮小は市長の公約にもあるものです。
 ですので、その存続の基本方針が答えられないのはいかがなものなのか、理解に苦しみます。
 市は少なくとも、検討中であるならば、何を検討しているのかその理由を明らかにすべきではないでしょうか。
 公社が本当に必要なのかを検討しているのか、また、公社は解散させたいけど、三セク債の支払い額が課題なのか、それとも公社解散後の土地購入手段が課題となっているのかなど、きちんと説明をすべきではないのかと思います。
 
 本音のところでは、市はこの問題(評価損51億円)が明らかになるのを恐れているのか、そして責任問題に発展するのを恐れているのではなかろうかとも思ってしまいます。
が、私としてはバブルという異常な時代背景を考えると、高い土地購入の額は責められないかと思いますし、20年も前のことですので、当時責任ある立場であった方は、すでに退職されていると思います。
 私の想いは、責任追及よりも現状をより市のために良くするのか、今できることをより速くしていくことが、重要と思っています。
 基本は市民の税金の使いみちを自分のお金だと思って、考えることが重要とも思っています。
 偉そうに言ってすいません。

 この問題ついては、答弁から9月が最終決着の時と思います。ですので、また聞くつもりです。
 また、報告します。