新松戸学校跡地(新松戸北中、小)の土地売却価格について

 先日、自宅の郵便受けに一枚のチラシが入っており、それを見てみますと、「あなたの財産が半分に!?市民の財産たたき売り!!」とセンセーショナルな見出しがありました。
 その内容が気になり読んでみますと、新松戸学校跡地の土地売却について書かれておりました。
 先の6月議会で審議しました「学校跡地の有効活用(新松戸北中、北小の跡地をそれぞれ約半分売却し、その売却益で残りの敷地に公共施設を整備していく計画)」の議案において、北中、北小跡地の土地売却価格が、市場価格の約半分であると指摘し、これが市民の財産たたき売りであると書かれていました。
 この議案審議は私の所属します総務財務常任委員会で審議されたこと、また、今回のチラシに「市長、市議会はどう説明」とありましたので、今回書かさせていただく事にしました。
 
 まず、事実としまして、北小跡地の売却価格は1㎡当たり89360円、市の募集時最低価格は85200円でした。
 このチラシにありますように、路線価で1㎡当たり13から14万円ですので、確かに格安な価格で市から業者への販売が予定されているのは間違いのないところです。
 しかし市は、今回の入札最低価格を決めるのに不動産鑑定を依頼しその結果からこの価格を決めたとのことでした。
 
 ではなぜこのような低い鑑定価格になったのかそこが問題だと思いますが、市の担当者からの事前の説明では、その理由として、土地の広さが大きい(13373㎡)ことから
①造成費(道路などの整備費)がかかる
②有効宅地化率が77.8%見込み、道路やごみ集積場などの共有地を除いた実際に分譲価格に反映される宅地部分の面積が77.8%とのこと、今回は全体が13373㎡なので、77.8%だと10404㎡となる。
③販売終了までの開発期間が36か月であるため、その期間の業者金融負担が必要
④業者の販売、一般管理費を分譲価格の10%として見込む
 以上のことを勘案して鑑定評価額は11.4億円になり、面積13373㎡で割ると85200円/㎡と試算される。
 この価格を参考にして募集要項の最低売買価格としたとのことでした。
 そして、結果としてシダックス大新東ヒューマンサービスグループに89360円/㎡で決定しました。
 また、隣接の北中跡地の売買価格も同様の計算により、市は最低売買価格を77400円で募集、同社が84310円の価格で購入することが決定されたとのことでした。

 私としては、市の価格決定の手順は、不動産鑑定を行っているので問題はないのではと考えています。
 しかし、この不動産鑑定価格についてはいささか不満で具体的には、販売までの業者金融負担が、36か月の割には割引率が現行の金利の状況よりは大きいのではないかとは思いました。
 ですので、私の感覚としてはあと1割くらいは最低売買価格を上げてもよかったのではと個人的には思いました。
 こうしたこともあり、今回は付帯決議を付けての賛成とさせていただきました。

 本来であれば、きちんと土地価格の計算式を出して説明を行いたいところですが、担当課から出来たら自重してほしいとの依頼がありました。
 そして、正式に文書の公開要求があれば市は必ず応じていくとのことでしたので、今回のブログに乗せるのは控えさせていただきました。
 ですので、もし、今回の土地売却価格に疑問がある方は、市に対し公開請求を行っていただければと思っています。
 市もできる限り、疑問には答えていくべきと思っています。