市内の防犯灯LED化へ!パート2

続きです。
防犯灯をLED化するのには大きな二つの壁が存在。ここまで前回書きました。
さて、まず1つ目の壁、大きな初期投資について
防犯灯の設置代金(LED灯具代+設置工事代)、市の認定価格は1灯あたり43000円で、基本的には市が8割、町会が2割負担していました。
そして、市内防犯灯は約36000灯、内5000灯がLED化されています。
なので、残り31000灯をLEDにするには、初期投資は、31000灯×43000円=12.3億円と試算されます。
LED灯がいくら省エネ長寿命だからと言ってこの額は市にとってはキツイ!
そこで、、、リース方式でのLED化を提案しました。
すでに秋田市取手市などではこの方法でLED化をしていました。
また、31000灯すべてでLED化を図れば、スケールメリットにより価格は下がることもわかっていました。
仮に従来価格43000円で金利を考慮せず10年リースとすれば、1年では4300円となり、31000灯の負担は1,23億円となります。これなら実現が可能と思いました。
しかし、この方法の前に立ちはだかったのが続いて2つの壁、町会所有の問題です。
リース方式により初期投資が軽減されるのはわかったので、じゃあ31000灯のLED化をやろうと思っても、実は所有権は市にありません!これでは市単独の判断ではLED化はできません。
ではどうしたら?
市が電気代を全額負担していますが、近年、料金は上昇しています。なので負担は年々増しています。
こう言った背景を市は丁寧に説明すれば、町会の方々のLED化についての理解は得られるのではないかと市に言いました。
市もこれを了承し、前に進むと思われましたが、最後に私と市の意見の相違が出ました。
それはリース代の負担についてです。
市の意見は従来どおり市8:2町会の割合で負担をしてもらうことを考えていました。
しかし私は、市が100%負担をしなければ、つまり、町会負担を求めては31000灯の一気のLED化は進まない!と主張しました。
そもそも電気代は市が100%負担をしているので、実はLED化によりその恩恵(電気料金の削減)を受けるのは市が一番だからです。
町会の立場からすれば、「市が一番恩恵を受けるのに、なぜ従来の負担割合で負担しなければならないのか?」
といった意見が出る可能性もあると思い、となれば、LED化に反対する町会も出てくる。それでは31000灯の全面LED化によるスケールメリットが発揮されなくなります。
「市が100%負担するべき!」と説得をしました。
こうした私の意見が功を奏したのかはわかりませんが、市はリース代の負担を全額負担することを決意、防犯灯のLED化は一気に進むことになりました。
 市は、昨年から町会に対し説明を開始。町会負担がないことを前提に、従来の防犯灯を廃棄し、リースによるLED化をほぼ全部の町会の了解を得ることになりました。

 提案から4年の月日が流れました。もっと早くできなかったのか?との思いはありますが、その間に、LED灯の価格も下がったので、今は必要な時間だったのかと思うようにしています。
 
 今回のLED化により、電気代と球変え交換などの維持管理費、設置補助金などの軽減で年間約8100万円の削減が見込まれています。
 また、入札により、LEDのリース価格は10年で、1灯あたり18921円となり、従来の43000円よりも大幅に安くなりました。スケールメリットが大きかったのは言うまでもありません。
 ご理解いただいた町会の皆様に本当に感謝感謝です!
 
 私としては、お金のメリットの話もありますが、それ以上にLED化により街が明るくなり、伴い犯罪が減り、安全安心な暮らしができることこそ、LED化の一番のメリットであったと思っています。