先週、ふるさと納税に関するニュースをテレビなどで多く目にしました。
その内容は「ふるさと納税額が急増」に関することで、「2015年度1653億円だったふるさと納税額が、今年度、2016年度は約倍の3000億円を超す見込み」というものでした。
ちなみに、2014年度は389億円でしたので3年で8倍程度の伸びとなるわけでいやはや、本当にすごい伸び方だと思います。
寄付が集まる自治体と、逆に、寄付は集まらず、他の自治体へ寄付をする市民が多い自治体との明暗がはっきりと分かれてきている現状が問題になるわけですが、さてさて、わが松戸市はどうなっているのでしょうか?
というわけで、早速、担当課と話しをしてみました。
やはり、残念ながら、予想通り、松戸市はふるさと納税で大赤字となっていることが以下のようにわかりました。
松戸市への寄付額(個人のみ)
26年度:228万円 27年度:1860万円 28年度:2367万円 と確実に増えています。
特に、ふるさと納税の影響が表れる市外からの寄付だけを調べてみると、27年度は35万円だったのが、返礼品制度を創設した昨年度は588万円と大きく伸びています。
ですので、市に提案した「返礼品&クレジット決済」の効果は出ていると思えます。
しかし、問題なのは市外への寄付による住民税(市民税)の控除額です。
こちらも調べてみると、
26年度:1622万円 27年度:4847万円 28年度見込みは、なんと!2億6163万円!
約6倍の伸びとなっていています。これで、28年度の収支を見れば
松戸市への寄付額は、2367万円。控除額は2億6163万円ですので、差し引き
約2億4千万円の赤字!となってしまいました。
本来、税収として入るはずであった2億4千万円を失ってしまったわけです。
ふるさと納税制度は、国の制度ですので、松戸市だけでなんとかなるものではもちろんありません。しかし、、
やはり、返礼品の過当競争もおかしいと思いますし、税控除も、確定申告ナシのワンストップ納税制度も国は無関係で、地方だけに負担のかかるものとなっており、こちらもおかしいと思います。
(*ワンストップ納税の場合、国に入る所得税の控除はなし。住民税のみ控除)
松戸市のような首都圏の街ははっきりと言って、ふるさと納税制度はマイナスなのは明らかです。
伸びるふるさと納税の裏で、大変になる自治体が出てくるこの制度。やはり、曲がり角に来ているのではないでしょうか。