27日、月曜日、約一か月続いた9月議会が終了しました。
9月議会は、通常の議案に加えて、毎年のことですが、決算の認定議案もありました。
私の所属する会派:政策実現フォーラムは、認定1号:一般会計決算と認定8号:新松戸東側区画整理事業特別会計決算、一般議案として、このブログでも書きました議案第25号契約の締結(新松戸東側の道路建設)に反対をしました。
採決の結果は、残念ながらどちらも賛成多数で可決となってしまいましたが、
やっぱり、おかしいものはおかしいでしょ!と思っております。
市議会議員の役割とは何なのか?
市民の代表として、予算をどう使ったのか?としっかりと行政(市)をチェックすることだと思っています。
なので、いつも市の出す議案に対してオールイエス!とはいきませんし、そうすべきでもないと思っています。
今回はどういう理由で反対したのか?今回の反対討論は二つとも私が行いましたので、以下に記します。
R2年度、決算への反対討論 R3,9,27 政策実現フォーラム
政策実現フォーラムの原ゆうじです。
令和2年度各会計決算の認定につきまして
認定第1号 一般会計歳入歳出決算ならびに認定第8号の新松戸土地区画整理事業特別会計決算 には「反対」、認定第8号を除いた認定第2号から、認定第11号までの各特別会計、企業会計決算につきましては、おおむね妥当な予算執行がなされたとの判断から「賛成」の立場で会派を代表して討論を行います。
それでは、反対の一般会計決算と新松戸土地区画整理事業の特別会計決算について、反対理由を予算審議の経緯を踏まえつつお話しさせていただきます。
昨年の予算審議では、我々会派では、コロナの影響による市税収入の見通しへの懸念を示したうえで、ここ10年で、増え続ける本市の借金と市から提案されている大型事業について以下の話をさせていただきました。
「現在、松戸市は「市役所建て替え」「新焼却炉建設」「学校施設の長寿化と公共施設再編」「新松戸駅東口の土地区画整理事業」「新松戸駅への快速列車停車のための事業」など多額の予算が必要な複数の大型事業が進められようとしています。しかし、新松戸東側の区画整理事業を除いて、各事業の費用がいくらになるのか、伴い見込まれる市の負担額、市債発行額は現在まで明らかにされておりません。
このように市の負担額、市債発行額の見込みを示さないまま、強引に事業を推し進めようとする市の姿勢には看過することはできません」と話し、そのうえで、これら大型事業の内、新拠点ゾーンと新松戸区画整理関連の予算案の一部を削除する修正案を提出しました。
しかし、委員会で否決、そのため削除提案した事業の関連予算が本市にとり、重大な問題であるとの判断から、苦渋の決断ではありましたが、一般会計予算全体にも「反対」をいたしました。
こうした経緯を踏まえ決算審査では、こうした大型事業の予算執行がどうだったのか?予算執行により疑問が解消され、先が見通せるようになったのか?の視点で審査をいたしました。
しかし、答えは残念ながらNO!でありました。
正直申せば、むしろ以前より、疑問が深まり先も見通せない感がしております。
予算時の反対理由、疑念が解消されないままで、その決算をYESということはできません!
ですので、決算認定にも反対させていただくこととなりました。
反対理由となった大型事業の問題点、認めがたい理由の詳細についてそれぞれ申し上げます。
まず、一つ目、松戸駅周辺活性化事業、新拠点ゾーン整備基本計画策定業務委託料他についてです。
これは基本計画を策定する事業ですが、その中身、まず「全体事業費の見通し」についてです。
市役所の移転構想を中心とする新拠点ゾーン開発は、巨額な事業費が見込まれておりますが、現市庁舎は耐震不足であり、市民、職員の命を守るためにも、市役所の移転候補地の一つでもある新拠点ゾーン開発を進めるのか否かの判断は急がなければなりません。
そのためにも事業費の詳細、とりわけ市の負担額、市債発行額の見込みを早く明らかにしなければならないと予算審査時にも申し上げてまいりました。
しかし、今回の基本計画(最終案)では、商業・業務・文化機能の整備の第3段階について、「今後検討」との記載があるのみで、事業費についての記載はなく、当然、全体の費用見込みは結局、わからずじまいでした。
さらに総事業費以外の課題や疑問、以前から疑問視されてきた交通アクセス、駐車場不足の課題、そしてそもそも移転候補地である約8800平方メートルの広さできちんと市役所の機能を果たせる規模のものが建てられるのか?この疑問もこの基本計画では解消することはできませんでした。
にもかかわらず頑として移転はそこしかないとする市の姿勢、こうした市の姿勢、市役所移転ありきの新拠点ゾーン基本計画は問題だ!と改めて指摘をさせていただきます。
次に新松戸土地区画整理事業についてです。
まず、一般会計の快速列車新松戸駅停車調査業務2822万円、JRへの調査委託費ですが、今回は、JRから成果物が得られなかったとして不用額となりました。
この調査ですが、これまでに市は6000万円を超える市税を投入し、快速列車の停車が「技術的に可能」と結論付けながら、その調査内容は一切、明かされないままとなっています。
そして、今回のJR調査結果の持ち越し。結局、1年たっても快速列車の停車が可能なのかの判断は出来ずじまい、というか何も分からずじまいです。
どうなっているのでしょうか?
ここまで、何も示さないのはなぜなのでしょうか?
その費用見込みからも快速列車の停車は現実的ではないと実は市はすでに判断しているのではないか?このままでは、こんな疑念を持たざるを得ません!
もし市が、その疑念を晴らしたいとするなら一刻も早く快速列車停車のこれまでの調査結果を明らかにすべきと再度申し上げます。
そして、今回の審査時に、区画整理事業に対する地権者の合意状況についてどうなったのか?とお聞きしましたが、「お示しできない」との答弁でした。
この区画整理事業がうまくいくかどうかの一番の肝は、住民合意だと思います。
なので、1年間の仕事の成果を図るとなれば、この住民合意がどこまで進んだのかになるのではないかと考えます。しかし、それが「示せない」というのであれば、この最重要な仕事の成果を自らゼロだったと言っているように思えてしまいます。
以上から、認定第8号の新松戸区画整理事業決算についても認めるわけにはいきません。
最後、三つ目の大型事業、新焼却炉建設についてです。
基本構想策定等業務で、約2000万円の予算執行がなされましたが、こちらも突然の広域化集約化の検討にため、その成果物の公表はなく、こちらもベールに包まれたままです。
このような状況で、誰が適正な予算執行がなされたのか否かの判断が出来るのでしょうか。
血税を使ったのなら、その成果を市はきちんと示すべきです!
こちらも先ほどの快速列車停車の調査と同じです!
こうした予算執行を適正と認めるわけにはいきません!
以上、大型事業の決算について、それぞれ問題点の詳細を申し上げてまいりました。
結局、一年間、調査や基本構想、計画に多額の費用を費やしても、それぞれの事業の詳細、費用の詳細が分からず、大型事業がどのくらい市の将来へ影響を及ぼすものなのか、どの事業を優先させるべきなのかこうした判断をすることはできませんでした。
未だに大型事業、すべてがベールに包まれたままです。これでいいのでしょうか?肝心なことは何も示さない。けど、予算は使いました。
このような予算執行を、市民の代表で行政をしっかりとチェックする役割の我々市議会議員が容認していいのでしょうか。
議会として、こうした市の姿勢は絶対に認めない!はっきりとNOを突きつけましょうと強く最後に皆様に呼びかけまして、令和2年度の各会計決算の会派を代表しての討論とさせて頂きます。
皆様の反対へのご賛同をよろしくお願いいたします!
ありがとうございました!
議案第25号への反対討論
政策実現フォーラムの原ゆうじです。
議案第25号 契約の締結について 立憲民主党、政策実現フォーラム、両会派を代表して反対の立場から討論をさせていただきます。
議案の内容は、松戸市都市計画道路3・4・18号馬橋根木内線、幸谷地区の道路築造工事に関する契約の締結についてです。
又、今回の契約しようとしている内容は、ボックスカルバートとするトンネル部分72mを含む道路170mの道路築造費、17億3491万6700円を総合評価方式にて落札した東急建設株式会社千葉支店と結ぶというものです。
こうした議案、一体、なぜ、反対なのか?
それは、1点、約17億円強という多額の費用を使い、予定通りに令和6年に道路が完成しても、実は、直ぐに車が通行できないという大きな問題があるからであります。
どういうことか?説明しますと、今回、築造しようとしている道路は、3・3・7号横須賀紙敷線にはアクセス可能ですが、反対側の新松戸駅東側へのアクセスは、接道予定の道路が狭く、ここで行き止まり、車両の交通が困難なことが分かっています。
又、この道路は、将来的には武蔵野線線路をくぐり、馬橋と北小金を結ぶ道路につなぐとしていますが、こちらはいつになるのか、その見通しは立ってはいません。
こうしたことから、市は提案理由として、新松戸駅東側へのアクセスを改善するためとしていますが、こちらも現在進めようとしている新松戸駅東側の区画整理事業が進み、駅へのアクセス道路につながればの話であります。
しかし、皆様もご案内のように、一部地権者の反対もあり、事業の先行きは不透明といわざるを得ません。つまりは、いつ車両が通行できるようになるかはわからない状況と思います。
仮に、今後、遅れの見えている区画整理事業が、順調に進んだとした場合でも、駅へのアクセス道路は令和10年ごろの完成と聞いております。
なので、完成から少なくとも4年間は一般車両の通行はできないということになります。
なぜ、今造る必要があるのか? 最低でも4年後からの工事でよいのではと普通に思ってしまいます。
審査の中で、お聞きしましたが、この道路の償却期間は75年とのことでした。
となると、定額法なら1年で2000万円強、4年であれば1億円弱です。もったいない話です。
なぜこのような道路を他の道路に先駆けて造る必要があるのでしょうか?その優先順位はどうなっているのでしょうか?わかりません。
この点について審査の中で市に尋ねましたが、市からは「完成後、歩行者と自転車の通行は可能となる。又、緊急車両を通すことにより災害時や緊急時の救護活動に役立つ」との答弁がありました。
一般車両が通行できないのに消防車等の緊急車両は通れるのか?と不思議に思い、この点、「緊急車両は通行できると確認できているのか?」と再度、尋ねれば、「今後、公安と協議してまいりたい」とのことでした。
この道路、今工事を始める唯一とも思える理由、緊急車両の通行も確認できていない。びっくりです。
こんなことで、17億円を超えるお金を使っていいのでしょうか?唖然とします。
又、先ほども述べましたが、この道路が活用できるのか否かは、区画整理事業の進展次第であり、その先行きは地権者の反対、そして、市は強制収容の執行については今のところ否定的ですので、不透明であります。
そして、最低でも4年間は、一般車両が通れないとわかっている道路を、今のタイミングで造ろうとする市の真の目的はさてどこにあるのでしょうか?
それは、ズバリ!区画整理事業、マンション工事などの車両を通したいからなのではないでしょうか?
そのように考えれば、辻褄は合ってしまいます。あくまでも推測ですが、、、
しかし、よく考えていただきたいのは、このような推測は、おそらく工事の開始に敏感になっているであろう反対地権者は当然、すぐに同じように考えるのではと思います。
言うまでもなく重要なのは、地権者の事業への賛同ですが、全員が賛同していない仮に今のタイミングで、この道路の工事を始めてしまったら、さてどうなるのでしょうか?
反対の地権者は、よりかたくなになり、今よりもさらに事業に対して、市に対して不信感を強めてしまう結果になってしまうのではないでしょうか?私ならそうなってしまいます。
こうしたことは容易に想像がつくものなのではと思います。
そして、今回行おうとする区画整理のための道路工事が、返って区画整理を遅らせてしまうことになりかねず、仮にそうなれば、それは全くの本末転倒であります。
そうしたリスクは大いにあると思います。
議場の皆様にも是非、考えていただきたい、想像していただければと思います。
それではそろそろ結論を述べたいと思います。
よって、今回の契約締結は、少なくとも今はすべきではない!行うなら、しっかりと地権者の賛同をもっと得てから行うべき!
さらに、今、契約締結するとなれば、それは税金の無駄遣いでは!と厳しく指摘をさせていただきます。
それでは最後に、皆様のご賛同を心よりお願い申し上げ、2会派を代表しての私の討論を終わりさせていただきます。
ご清聴、ありがとうございました。