昨日の10時から、市役所の建て替えを話し合う公共施設再編検討特別委員会がありました。
今回の議題は、前回時間切れとなった議員からの質問に対する市の回答について、下記のように大きく3項目、市から説明がありました。
(1)重要度係数とは?
まず、聞きなれない「重要度係数」について説明がありました。
重要度係数とは、個々の建物の重要性を考えて、通常の耐震性よりも高い基準にするための係数(倍数)です。(市からの説明で、勝手にこう解釈しました)
重要度の高い施設(建物)から順に、Ⅰ類、Ⅱ類、Ⅲ類と三つに区別し、それぞれに、耐震性を示す値であるIS値(松戸市基準値0.6)に1.5倍、1.25倍、1倍を掛けた数字を新たな基準とするもので、平成8年に制定されました。
なので、Ⅰ類に区分される建物は、IS値 0.6×1.5=0.9以上が新たな基準値となります。Ⅱ類の建物なら0.75、Ⅲ類はそのままで0.6となります。
市が耐震性の基準としているIS値0.6とは「大規模地震に対して倒壊、または崩壊する危険性が低い」と評価されている数字です。
Ⅰ~Ⅲ類の建物とは?
ではどういった建物がⅠ類なのでしょうか?
Ⅰ類の建物の定義は、災害応急対策活動に必要な官庁施設等の内、特に重要な官庁施設で、どうやら、市役所や病院などのようです。
(ⅠからⅢ類の建物はそれぞれどう言った建物か?と聞きましたが明確な答弁はありませんでした)
Ⅱ類の建物は、災害応急対策活動に必要な官庁施設や多数の者が利用する官庁施設で、他市では学校や市民会館など避難所となる施設への指定が多いようです。
Ⅲ類の建物は、Ⅰ、Ⅱ類以外の公共施設となります。
ポイントは議会棟!
なぜ、重要度係数が議題となったのか?それは、議会棟の耐震性がIS値、0.7だからです。
現在の市役所敷地には、本館、新館、議会棟、別館と4つの建物がありますが、これまでの市の説明では、
議会棟はIS値0.7なので基準値を超えている。
別館は、新耐震基準の建物
なのでこの二つの建物は、耐震性の観点からは建て替えの必要がないとされていました。
しかし、市は庁舎の敷地全体が災害対応拠点とし、そこにある建物は全て災害対応に活用されるから、Ⅰ類に区分されるとしました。
なので、議会棟の新たな耐震基準は、IS値0.9となり、基準を下回ることになります。
すなわち、それまで建て替えの必要なしとしていた議会棟も、建て替えあるいは耐震補強をしなくてはいけない建物となったということです。
市は何がなんでも新拠点へ移転させたいの?
「現地建て替え」を結論とした平成25年発表の庁舎基礎調査業務報告書(山下設計)では、議会棟と別館は耐震性に問題はなく、引き続き使う建物としています。
この二つが使えて、建て替えをしなければ、約7600平方メートル×約40万円=約30億円の建設費が節約となります。
となれば、新拠点への全面移転よりも、現地建て替えのほうが、建築費は大幅に安くなりコスト面で有利となると思われます。
これでは移転がピンチに!?
そう考えた市は、平成25年の調査では採用しなかった「重要度係数」を今になって採用したのでは?との疑念がわいてきます。
「なぜ、平成8年に制定された重要度係数を、平成25年の調査では採用しなかったのか?今になって採用するのか?」との私の問いには
「方針が変わった」との答弁。
「これでは、25年の調査は無駄になったとしか思えない。
税金の無駄遣いとは考えないのか?」の問いには
「、、、、、、、」
方針を変え、わざわざ、「議会棟建て替えを必要」にしてまで新拠点へ行きたいのか
そこまでして、、、、、、、
使える建物は、補修をして、なるべく長く使うのが市の方針ではなかったのか?
これでは、お金がいくらあっても足りないのでは、、、、、
怒りを通り越し、唖然としてしまいました、、、、
(つづく)