長崎に病院の視察に行ってきました!やっぱり、雨だった、、、

 先週、病院の委員会で、長崎市の「長崎みなとメディカルセンター」に視察に行ってまいりました。
 視察の目的は「病院の独立行政法人化」です。
 長崎市では、市立病院として「市民病院」と「成人病センター」の二つを持っていましたが、平成24年にこれらを独立行政法人化し、さらには現在、市民病院の土地に現地建て替えで新病院を建設、この2病院を新病院で統合する計画を進めています。
 まず、一期工事として、地上8階、地下1階、延べ床面積約30000平方メートルの病院を26年2月に完成、開院しています。
 現在は2期工事として、延床約8000平方メートルの病院棟と駐車場棟を建設中です。
 完成予定の28年5月に成人病センターを移転させ統合する予定となっています。
 
 視察目的である独立行政法人化ですが、市100%出資で法人を作り、その法人に病院事業を任せるものです。
 
パワーポイントによる丁寧な説明

屋上ヘリポートにて

 今回はこの独法化のメリットデメリットについて、研究をしてきました。

 メリットは市の組織から離れ、法人の経営になるため、人事や採用、機器の購入などが基本的に法人の裁量で行うことができ、市立病院の時よりもタイムリーに経営ができるとの説明がありました。
 逆にデメリットですが、こちらの説明はしずらいようで詳しくはありませんでしたが、担当者に個人的に質問したところ、職員の非公務員化や退職金の問題、累積損失の解決など、法人化する際のハードルの高さが挙げられるようです。
 独立行政法人化となれば、組織上は市立病院ではなくなるため、職員は基本的には「非公務員」となります。
 そのため、公務員の身分保障がなくなることや、市立病院在籍期間相当の退職金を病院を引き継ぐ法人に渡さなければならず、また、法人に病院を引き渡す際には病院に累積損失があればそれをあらかじめ解消しておく必要があるようです。
 そのため、松戸で考えれば、1000人を超える職員の退職金や累損の解消などで、おそらくは100億円近くの多額な資金が必要になるのではと思います。
 この金額を支払って法人化したとしても、病院事業の非採算部門に対するある一定程度の税金の繰り入れは今後も必要となります。
 正直申し上げて、現在、千駄堀新病院建設で多額な投資をする松戸市にさらなる病院への投資は厳しいのではないかと個人的には思っています。
 しかし、公立病院の経営の理想形として「独法化」の研究は必要と思いますので、今後とも研究はしていかねばと考えています。
翌日、成人病センターにも立ち寄り見学をさせていただきましたが、帰るころには雨が降り出しました。やっぱり長崎は今日も、、、だった。