12月議会終了!報告いたします!福祉会館購入議案に反対しました。

 先週木曜日、約一カ月続いた12月議会が終了いたしました。

 その12月議会中で、一番の関心を呼んだのが福祉会館購入の議案だったと思います。
福祉会館とは?
 福祉会館は、1998年に五香西に開設された3階建ての障害のある子供やその家族を支援する「子供発達センター」などが入る福祉施設です。

 この施設は、地主さんが7732㎡の土地に7996㎡の建物を23億円で建設し、市に対し年間賃料約2億7000万円、20年契約総額で約54億円で貸し付けるというものです。

 その20年契約が来年3月には切れるということで、この施設を総額16億円で購入するという議案が市から出されました。

 市の不動産鑑定によれば、土地が12億1000万円、建物が5億4000万円で総額17億1000万円でしたので、例えばこれを新規で16億円で購入するということであれば、おそらく何も問題は無かったと思います。
議案の問題点とは?原の考え 問題なのは、市と地主側で当初交わした「20年契約の額と意味」と「市の交渉に対する姿勢」かと思います。

 市は今年の予算委員会での質疑で「建設費約23億円の建物を総額54億円で借りていて、建物の減価償却は終わっていると思う」と答弁していて、この言葉通りに昨年から始まった交渉では、土地代のみの年間7400万円での賃料提示を市は行っています。

 ところが、土地代プラス建物使用料プラス修繕費で年間2億2000万円を逆に提示され交渉は難航、その後も、交渉はまとまらず、最終的には、買取の方向での交渉となり、若干の建物代の値引き?があったのか総額16億円で合意したとのことでした。
 ちなみに修繕費については約5億円が見込まれているとのことでした。

 この状況から、市の立場のみに立って考えれば①土地代約12億円から修繕費の一部を差し引いた額での購入。(隣接していた消防署は土地代から建物解体費を差し引いた額でH22に売却の実績あり)
 ②12億1000万円の土地代金のみでの購入
 ③土地代金プラス建物代金から若干の値引き(今回の16億円)
 の順だったのかと思います。

 私としては、総合的にみて②までが許容範囲かと思っています。

 今回、弱腰とも思える市の交渉がなぜ、行われてしまったのかと言えば、交渉の時期があまりに遅いからなのではないかと思います。

 福祉会館の必要性はあるとの大前提に立って考えてみると、交渉時期が遅くなれば、、例えば市有地に移転し建設するなどの可能性はなくなり、現在使用している建物を借りるか購入するしかないわけで交渉の幅は大きく狭まります。

 なぜもっと、様々な可能性がある時期に方針を決め、交渉しなかったのか?こうした市の交渉への姿勢には疑問が残ります。

 こうした考えからこの議案には「反対」とさせていただきました。

 結果としては反対3人、賛成40人で可決されました。

 しかし、その賛成も「16億円からのさらなる再交渉をすることを求める」という付帯決議を議会がつけたからで、本当の意味で何も問題なく「賛成」とした議員はいなかった?のではと思います。
 こうした福祉会館は必要との前提に立ったうえでの付帯決議付き賛成という議会の考えもわからくはないですが、購入費も税金からということを鑑み、市に対し反省を促す意味でももう少し強く出ればよかったのではないかと少し釈然としない想いでおります。