臨時議会開催!千駄堀市立病院、新たにPCR自動検査機1台追加購入へ!

 先週木曜日の11月26日、主にコロナ対策のための補正予算を議案とする臨時議会が開催されました。

 

 私が所属する健康福祉常任委員会では、「全自動PCR検査分析装置導入事業」(病院事業)の審議が行われ、その後の採決では全会一致で可決となりました。

 これまでコロナ終息のためには「検査の拡大しかない!」と訴えてきましたので、今回の議案は問題なし!と言いたいところですが、ちょっとそうでもない感じが、、、、

 報告します。

 

議案の概要は?

 このブログでも報告させていただきましたが、すでに、市立病院では8月25日に1台PCR自動検査機(松戸市に本社があるPSS社製)を購入しています。

 

 今回は、もうPCR自動検査機一台の追加購入費と、伴い検査室の改修費、合計5262万円の是非を審議するものでした。

 

委員会での原と病院とのやり取りは?

 ですので、審議のポイントは「もう一台は本当に必要なのか?」と思い、そのために委員会では「1台購入した今の機械の稼働状況は?」をまずは聞きました。

 

 すると、病院の答えは、、、、、

 

 「PCR検査は全身麻酔を行う手術患者全員に行っている。」

 「検査数は、10月184件、11月20日現在で157件」 との答え。

 

 この数字を一日当たりに直せば、約8件弱となります。

 

 一方で自動検査機は一度に12検体まで検査でき、かつ、検査時間は一回約3時間です。ということは一日1回転で十分ということになります。

 

 なので、これだけを見れば正直、「もう1台の購入は必要なし!」と思うところですが、病院の説明によれば、

「現行、検体採取は咽頭のぬぐい取りでしか行えず、医療行為になるため医師でしか行えない。そのため検体採取は2日に一度となっている。」

「また昨年のひと月当たりの最大オペ数は462件で、この数字なれば一台の検査機では足りない」というものでした。

 

 では、「検体採取を毎日行えばどうか?」と聞けば、「医師による検体採取では毎日は難しい」とのこと。

 

 現在、PSS社製の検査試薬は、鼻咽頭のぬぐい取りによる検査でしか国の認可が下りておらず、医師しかできませんが(病院の説明)、唾液による検査であれば、特段医師でなくてもよく、そこで、、、、

「唾液による検査が可能な検査機、例えばタカラバイオ製などの購入は考えなかったのか?」ときけば、

「唾液による検査機は、試薬などが異なり、運用までにかなりのトレーニングが必要

また、PSS社でも現在、唾液での検査認可を申請中であり、その結果を待っているところ」との答弁でした。

 

 う~ん、、、、1台の購入には約1000万円かかります。

 正直、検体採取の運用さえ変えれば、この費用はいらないと思います。

 そこで、今後の検査機の運用拡大について聞くことに。

 

 病院の答えは

「検査機の運用拡大=検査の拡充は検討していきたい」とのこと。

そこで再度、

「であれば、まずは病院の職員と、市内のかかりつけ医からの紹介患者、一日5人程度(現行は、医師会が行っているPCR検査センターへ検査を依頼している)は、検査機購入の際には自前の病院で行ってはどうか?」と聞けば、、、

 

 病院「検討していきたい」とのこと。

 

 以上が、委員会での主なやり取りでしたが、何かすっきりしないものでした。

 PCR自動検査機の購入は自らが提案していたものでしたので、本来は、提案通りの議案なはずなのですが、病院の検査拡大に対する意欲が今一歩感じることができませんでした。

 

 結果としては、「市の本気度」を今後ともチェックしていくしかないと思いつつ、「今後の検査拡大に期待して賛成!」といたしました。

 

 市は今回、高齢者施設の従事者に対してPCR検査の受検を依頼していくことになりましたが(こちらは総務委員会での審議)、であれば、まずは同じように高齢者と接する機会の多い病院職員さんにはできれば検査を受けていただきたいなと思っております。

 この点は、以下、会派討論で述べさせていただきました。

 

 令和2年11月臨時議会討論

続きまして議案台41号、令和2年度松戸市病院事業会計補正予算第2回についてです。

 この議案は、自動PCR検査機の購入費、並びにそれに伴う検査室の改修費の追加についてです。

 総合医療センターでは、すでに8月に自動検査機1台を購入しており、今回はさらにもう1台追加して購入する内容であり、委員会審議に際しては、「なぜもう1台必要なのか?」を明らかにするため、現状の検査機の稼働状況、今後の運用見込み等を中心にお聞きしました。

 まず、これまでの稼働状況についてですが、検査は全身麻酔を伴う手術患者に対し行っているということで、検査数は10月184件、11月は20日現在で157件ということでした。

なので、単純計算すれば、一日あたり約8件弱となります。

 一方、検査機は一度に12検体まで検査でき、これだけを見ればもう一台、どうしても必要なのだとは思えません。

 しかし、現在、総合医療センターの検査方法では、咽頭をぬぐっての検体詐取をするしかできず、そのため、医師のみが、これを行うというルールとなっていることも確認できました。

 そのため、検体採取が出来るのは2日に一度、しかも昼休みにしかできず、又、一日2回転しか検査ができないという病院の実情も明らかになりました。

 また、昨年度の1月当りの最大オペ数は462件ということで、伴う必要検査数は一日あたり30件を超えることになり、現状の検査体制ではオペ患者に対する検査が滞る可能性も十分にありとのことでした。

 当然、こうした事態は避けなければなりません。そのためには、確かにもう1台の購入が必要となってくることは理解できなくはありませんが、一方で検査体制さえ変えることができれば、購入する必要はなくなり、約1000万円の購入費用は抑えることができるとも思えます。

 しかし、わが会派としてこれまで一貫して「検査の拡充」を主張してまいりました。

 今回の検査機追加購入で、検査能力自体は上がることは明白です。又、仮に検査体制の変更や、唾液での検査が可能となれば、一気に課題の解決が出来、検査の拡充は容易になると考えます。

 こうした期待から、今回の追加購入は、その必要性に疑問が多少残るものの会派としては今後の検査拡充に期待をして、賛成をしたいと思います。

 購入後、少しでも余裕があれば是非、検査の拡充に努めていただきたいと思います。

特に、総合医療センターから松戸市PCR検査センターに依頼をしている検査、日に5件ほどと聞いておりますが、この検査はせめて自前で行っていただきたいと思います。

さらには、今回、市は高齢者施設等の従事者に対して検査の受検を依頼するとしていますが、であれば、まずは同じように高齢者と多く接する機会のある本市病院事業の職員の検査は行うべきではないでしょうか。この二つは早急にと、強く要望をいたしまして、議案第41号の賛成討論とさせていただきます。

 皆様のご賛同を是非、お願いいたします。